ソフトバンクの分離プランを検討する
前回の記事に続き、ソフトバンクの分離プランである「ウルトラギガモンスター+」および「ミニモンスター」を検討したいと思います。なお、以下に示す料金は断りのない限り「税抜・2年縛りあり」のものとなります。
ウルトラギガモンスター+
「ウルトラギガモンスター+」は、月に50GBまで利用できるプランです。このプランは、「通話基本プラン」と「ウェブ使用料」と「データ定額 50GBプラス」の3つの料金のセットの名前になっています。それぞれの価格が1,200円、300円、5980円なので、ウルトラギガモンスター+の価格は7,480円です。ウルトラギガモンスター+の特徴として、「カウントフリー」があります。特定のサービスを利用する限りにはデータ容量を消費しないようになっています。対象となっているサービスは、「YouTube」「Abema TV」「TVer」「GYAO!」「Hulu」「LINE」「Twitter」「Instagram」「Facebook」「TikTok」があります。VPNを使った場合は対象外になってしまうことがあるようですが、テザリングでの利用の場合は対象となります。通信制限時の速度は、従来と同じ128kbpsです。
ミニモンスター
「ミニモンスター」は、月の利用量に応じて料金が段階的に変動するプランです。このプランは、「通話基本プラン」と「ウェブ使用料」と「データ定額ミニモンスター」のセットです。このうち「データ定額ミニモンスター」の料金が利用量に応じて変動します。料金は以下の通りです。
通信量 | データ定額ミニモンスターの料金 |
---|---|
~1GB | 2480円 |
~2GB | 4480円 |
~5GB | 5980円 |
~50GB | 6980円 |
上限超過時の制限速度は、128kbpsです。2GBを超えると5,980円になるので、ウルトラギガモンスター+と料金が変わらなくなってしまいます。実質2GBより小さい通信量に抑えられる人向けのサービスと言えます。
音声オプション
ウルトラギガモンスター+とミニモンスターでは、音声通話が20円/30秒の従量課金制になります。従来存在したソフトバンク同士の通話無料もなくなります。ただし、別のオプションを付けることで、5分以内の通話無料および通話定額をつけることができます。
オプション名 | 料金 |
---|---|
準定額オプション (5分以内の通話無料) | 500円 |
定額オプション | 1500円 |
他社と比べて200円安いのがポイントです。これとは別に、家族間の通話は無料となっています。
各種割引
ウルトラギガモンスター+とミニモンスターには、各種割引オプションがあります。
1年おトク割
機種購入時に、ウルトラギガモンスター+かミニモンスターを契約している状態になったとき、その時点から1年間1,000円引きとなります。各回線で1回だけの適用です。
みんな家族割+
家族割引グループの中の対象回線数に応じて、ウルトラギガモンスター+が割引になります。カウントの対象回線は、「ウルトラギガモンスター+」「ミニモンスター」「スマホデビュープラン」「ウルトラギガモンスター」を契約している回線です。ミニモンスターはカウントの対象にはなりますが、割引の対象ではありません。
回線数 | 割引 |
---|---|
2回線 | 500円 |
3回線 | 1500円 |
4回線以上 | 2000円 |
おうち光セット割
本人もしくは家族がソフトバンクの指定する固定通信契約をしている場合、永年1,000円引きとなります。家族は遠隔地に住んでいても大丈夫です。他社だと条件によって500円引きに減額されるケースもあるのですが、ソフトバンクはウルトラギガモンスター+やミニモンスターであれば常に1,000円引きです。
ギガ使い放題キャンペーン
2019年9月30日までにウルトラギガモンスター+を契約した人を対象に、最長2019年10月20日までの間、すべての通信について通信量のカウントを行わないキャンペーンが実施されている。このキャンペーンは一度延長されているので、もしかしたら再度延長されることもあるかもしれません。
その他のプラン
データシェアプラス
音声回線を契約している人が、タブレットなどのデータ通信端末を契約する場合、データシェアプラスを利用することで、わざわざ新しくデータ通信用の料金プランを契約していなくても、音声回線のデータ通信量をシェアして利用できます。料金は500円です。これはウルトラギガモンスター+やミニモンスターに限定されたオプションではありません。
注意点
テザリングをするには、テザリングオプションの契約が必要です。500円になっています。 ウルトラギガモンスター+やミニモンスターでは、使いきれなかった容量を繰り越すことができません。 通話基本プランには無料の留守番電話サービスがついていないので、留守番電話サービスが必要なら、最低でも300円のオプションに加入する必要があります。
筆者のケース
筆者がこのプランに乗り換えるとどうなるかを計算してみました。
筆者の現在の料金プランは以下のようになっています。スマホのみの契約で、長らく機種変更をしていないので月月割はなくなっています。Tポイントが好きではないので、長期利用特典は割引で受け取っています。
項目 | 料金 |
---|---|
ホワイトプラン | 934円 |
ウェブ使用料 | 300円 |
パケットし放題フラット for 4G LTE | 5,700円 |
長期利用特典 | -209円 |
ユニバーサルサービス料 | 2円 |
税抜合計 | 6,727円 |
ウルトラギガモンスター+に変えてみます。
項目 | 料金 |
---|---|
通話基本プラン | 1,200円 |
ウェブ使用料 | 300円 |
データ定額 50GBプラス | 5,980円 |
ユニバーサルサービス料 | 2円 |
税抜合計 | 7,482円 |
長期利用特典をあえて消したのは、近い内にPayPay残高付与に一本化されることを踏まえてです。 750円ほど高くなってしまいました。使えるデータ容量が7GBから50GBに増えることを考えれば悪くはないのでしょうが、やっぱり高くなるのは微妙です。機種変更をすれば、そこから1年間は1年おトク割が適用されるので、わずかにホワイトプランより安くできます。
各種割引を適用できるならどうでしょうか。例えばみんな家族割+は、最大2,000円割引とドコモに比べて大きな割引額です。家族の中に4回線対象回線があって、2,000円割引が適用できれば、
項目 | 料金 |
---|---|
通話基本プラン | 1,200円 |
ウェブ使用料 | 300円 |
データ定額 50GBプラス | 5,980円 |
みんな家族割+ | -2,000円 |
ユニバーサルサービス料 | 2円 |
税抜合計 | 5,482円 |
となります。3回線でも1,500円割引なので
項目 | 料金 |
---|---|
通話基本プラン | 1,200円 |
ウェブ使用料 | 300円 |
データ定額 50GBプラス | 5,980円 |
みんな家族割+ | -1,500円 |
ユニバーサルサービス料 | 2円 |
税抜合計 | 5,982円 |
です。ただし、ホワイトプランでは無料でついていた留守番電話サービスが300円かかるようになるので、留守番電話サービスが必要であれば+300円高くなります。ちょっとここは微妙ですね。
ミニモンスターで運用することを考えます。最低の1GB以内に収められれば
項目 | 料金 |
---|---|
通話基本プラン | 1,200円 |
ウェブ使用料 | 300円 |
データ定額 ミニモンスター | 2,480円 |
ユニバーサルサービス料 | 2円 |
税抜合計 | 3,982円 |
となります。ドコモに比べて割高であり、こういった小容量のユーザーはY! mobileに誘導したいのかなという意図を感じます。ただし、おうち光セット割を適用できればドコモと同じ価格になるので、家族の中にいる小容量のユーザーは囲い込んでおきたいのかもしれません。
個人的には通話定額オプションが他社に比べて安いのが気になっていて、今ドコモで契約している5分以内通話無料をソフトバンクに切り替えるのもありかなと思っています。