メカニカルキーボード nuPhy Air75 V2 を購入した
私は日頃からパソコンとにらめっこし続ける生活をしています。当然キーボードを触る時間も長く、そのキーボードの使い心地の良さは日々の暮らしを快適にするために大切だと感じています。
私は普段からWindowsとMacを併用する生活をしていて、それぞれWindowsではFILCOのメカニカルキーボード (茶軸)を、MacではMacBook Proに付属しているMagic Keyboardを使っています。このスタイル自体に大きな不満があったわけではなかったのですが、細かな「もう少しこうなればいいのにな」という点もありました。例えば
といったところです。そんな中で見つけたnuPhy Air75 V2というキーボードが良さそうだったので、今回購入してみました。
新しいキーボードを探すにあたって重視したのは以下の点です。
- US配列であること
- 無線接続ができること
- 十字キーがあること
- テンキーがないこと
- 適度な重さで取り回しやすいこと
配列はUS配列に統一したいと考えていました。US配列のほうがスッキリした見た目になりますし、JIS配列にしか無いキーはまず使うことがなかったからです。
無線接続は必須条件です。キーボードを無線接続にすることで、デスク上のケーブルを減らしてよりスッキリした見た目にしたいと考えていました。さらに、無線接続対応だと外に持ち出して使える可能性も広がります。私が持っているWindowsパソコンとMacの間で容易に切り替えて使えることも重要です。
十字キーがあることも必須条件です。十字キーは使わないという人、キーの組み合わせで入力できればいいという人がいるのも知っていますが、個人的にはやはり独立したキーとして存在していてほしいです。
テンキーは今持っているキーボードにもついておらず、ないことで全く困っていないのが現状です。テンキーがない方がキーボードが小さくなって扱いやすいです。
取り回しのしやすさもせっかく買うなら追求したいポイントでした。今持っているFILCOのメカニカルキーボードは素晴らしい剛性の高さで快適にタイピングできるのですが、その剛性を実現するために分厚い金属板が入っていてかなり重く、少し取り回しは大変だなと感じていました。多少剛性を犠牲にしても、もう少し手軽に動かせるキーボードの方が、掃除も楽だし自分の使い方にあっていそうです。また、最近はMacのMagic Keyboardを触る時間が長く、薄型でキーストロークが小さいキーボードの方が馴染んできているというのもあります。
私が最後にキーボードを購入したのはもう4年くらい前のことで、最近のキーボード事情には全然ついていけていませんでした。調べていくうちに、最近は中華系のメーカーが色々面白いキーボードを出しているらしいことがわかってきました。いくつかのメーカーの製品を比較しましたが、最終的にはデザインのかわいさに惹かれてnuPhyというメーカーのAir75 V2というキーボードを購入しました。
nuPhyは中国のメーカーで、メーカー直販サイトからの購入が基本です。しかし日本の場合は日本国内の販売を受け持つ輸入代理店が存在し、そちらから購入することもできます。
代理店経由の購入のほうが高めなのですが、色々な事情を考慮して *1 今回は代理店から購入しました。
私が注文したときは、代理店が持っている直販サイトからしか買えなかったのですが、その直後にヨドバシカメラやビックカメラでも予約受付が開始していました。大手量販店が取り扱うようになってさらに買いやすくなりそうですね。
https://www.yodobashi.com/product/100000001008155449/
箱のデザインはシンプルですね。従来のnuPhyの製品の外箱には美少女キャラクターのイラストが描いてあったりしたようですが、Air75 V2ではそのようなイラストは見当たらなかったです *2。
外箱とは違い内箱は黒を基調としたデザインです。
箱を開けるとクイックガイドなどの冊子が入った袋が見えます。クイックガイドは一応日本語にも対応しています。
袋を開けると美少女キャラのステッカーが入っていました。かわいいけど使い道は思いつかないです。
キーボードの付属品として、USBケーブル、キーキャップを外すための工具、追加のスイッチと無線接続用のUSBレシーバー、追加のキーキャップが入っていました。Air75 V2はBluetoothによる無線接続に対応していますが、これとは別に専用のUSBレシーバーを使った無線接続にも対応しています。独自の無線規格を使うことで、接続の安定性が向上したり、より高速な入力に対応したりしているようです。無線接続の切り替えはキーボードを操作するだけで簡単にできます。切り替え速度も許容できる速度だと思います。
追加のキーキャップにはWindowsキーなどが入っています。付属のキーキャップを外すための工具を使って簡単に差し替えることができます。
キーボードを見ていきましょう。Air75 V2はUS配列のみの提供です。色は黒・白・グレーの3色があり、私は黒を選んだのですが、側面がアルミでできていることもあってか、質感の良さを感じます。重さは約600gあり、この大きさの割には重めだと思いますが、今まで使っていたFILCOのメカニカルキーボードが約1kgだったので、それと比べれば取り回しやすいです。タイプ時のたわみも特に感じず、十分な剛性は確保されています。
十字キーもこれまで使ってきたキーボードとは若干配置が異なるので慣れは必要そうですが、無理のない配置で使いやすそうです。EnterキーやSpaceキーのカラーアクセントもかわいくて好みです。キー自体もPBTという高級な素材が使われていて、長く使っても印刷が薄くならず、また脂でテカテカになりにくいとのことです。マットな表面処理でさわり心地が良いです。
Air75 V2はメカニカルキーボードなので、スイッチを変えることで打鍵感に変化を与えることができます。私は今回Cowberry スイッチを選択しました。CowberryはnuPhyオリジナルのスイッチで、中くらいの押下圧で特段クリック感などはないスイッチです。最近MacのMagic Keyboardを使う機会が多く、それに結構慣れてきていたので、重くない押下圧でクリック感などが小さく、サクサク打てるキーボードがいいなと思っていました。期待通りサクサク打てるスイッチで満足しています。音はクリック感がないスイッチの割には結構するなという印象です。コトコトした音で個人的には好きですが、決して静かな打鍵音とは言えないですね。静かさを求めるならやはりメカニカルキーボードではなく、リアルフォースなどの静電容量無接点方式のキーボードを選ぶ方がいいのかもしれません。
私が前にキーボードを購入したときは、スイッチはあとから交換できないのが当たり前でしたが、最近はスイッチをあとから交換できる「ホットスワップ」対応製品が流行っているようです。Air75 V2もホットスワップに対応しています。別途販売されているスイッチを買ってきて交換し、打鍵感を変えてみるといった楽しみ方もできそうです。
この記事もAir75 V2を使って書いています。今のところは非常に満足しています。見た目のかわいさが自分の感性にあっていると感じていますし、筐体やキーの質感が高いので、ずっと触っていたくなります。打鍵音は思ったよりうるさいと感じていますが、指に伝わってくる感覚も含めた打鍵感自体は気に入っています。無線接続のおかげでデスク周りも今までよりスッキリまとめることができたのもポイントが高いです。キーボードとしては高級な部類ですが、いい買い物ができました。