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iPhone予約開始をめぐる携帯電話会社の顧客無視っぷりに悲しさを覚える

日本の携帯電話各社は、9月12日16時よりiPhone 6の予約を受け付けるとするアナウンスをしている。現在時計を見ると、予約開始時刻の14時間半前になりつつある。しかし、もうまもなく予約開始の時が迫ってきているにもかかわらず、携帯電話各社の動きはあまりに鈍い。

実は、auiPhone取り扱いに参入した頃から、iPhoneを取り扱う携帯電話会社同士で、予約開始のギリギリまで料金プランや施策を公表しないということが半ば常態化してしまっている。昨年に至っては、一部の販売店で料金や施策に関する情報が十分に浸透しないまま予約が開始されるろ言う事態も発生、月々いくら払うことになるかわからないがとりあえず予約を受け付けるという異常な状態まで生まれた。

これには、Apple側がギリギリまで携帯電話会社側に端末の卸価格などを伝えていないという原因も考えられる。しかし、現状は、各社がお互いの出方を様子見し、ライバルよりも少しでも良い施策を打ち出そうとするチキンレースを行っているのではないか、と見られても何も言い返せないような状態だ。実際、5や5sの予約に際しては、ライバルに対して不利になってしまった施策や料金が後から変更になるといった例が見られた。

このようなやり方は、明らかに顧客不在である。ライバルを出し抜くことばかりを考え、iPhoneを実際に使う顧客や、実際に販売する販売店のことは考えてないと言っても過言ではない、極めて自己中心的な施策である。

このような販売手法が常套化しているということに、携帯電話会社はもっと危機感を覚えるべきではないか。例年、iPhoneの施策や料金は、こうした顧客無視の手法の横行により、複雑怪奇なものになっている。どこの会社とは言わないが、すべてのモデルの値段を分割の詳細審査が入らない10万円未満スレスレに設定し、毎月の割引で「実質価格」なるものを調整して販売するなどというインチキめいた手法 *1 もいい加減やめるべきではないか。こうしたやり方のツケとして、総務省からの「SIMロック解除義務化」や「クーリングオフ制度導入」などの厳しい答申が出されたのだということを、もう一度噛み締めてほしい。

端末の高機能化に伴い端末価格が高騰している以上、2年縛りによる負担の軽減は必要悪だと思う。しかし、それでももっと単純明快な販売手法で携帯電話を販売することはできるはずである。

*1:iPhone 6 Plusの128GB版に至ってはSIMフリー版が10万近いし相当割引額が大きくなりそうですね