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ガジェットとキャッシュレス決済とホテル徘徊が好きな人のブログです。

AWS Certified Security - Specialty に合格した

alstamber.hatenablog.jp

もあって試験マニアみたいになっていますが、本日 AWS Certified Security - Specialty という試験を受験し、合格しました。

この試験は、AWSというAmazonが提供するクラウドサービスにおけるセキュリティ分野の知識を問うものです。

aws.amazon.com

AWSの公式によれば、最低2年のAWSのセキュリティ周りの経験がある人を対象としている試験ということで、

  • インシデント対応
  • ログと監視
  • インフラストラクチャのセキュリティ
  • ID及びアクセス管理
  • データ保護

の5分野についての問題が出ます。問題は択一か複数選択式で、全部で65問が出題されます。1000点満点で750点を取れば合格です *1

どのように勉強したか

勉強にあたっていろいろな教材を使いましたが、まずはメインで使った教材を紹介したいと思います。

book.mynavi.jp

おそらく現在日本語で出ているAWS Certified Security - Specialtyの唯一の参考書です。2周ほど読みました。試験に出そうなセキュリティ周りのサービスが網羅されている点は良い本です。ただ誤字脱字が多すぎるのはいただけない。出版社のマ○ナビさんの校閲がちゃんと機能しているのか不安になりました。巻末には問題演習も用意されています。40問あるので分量としてはいい感じ。しかし問題の傾向は本番のものとは若干違う雰囲気でした。

aws.koiwaclub.com

koiwaclubや小岩などと界隈では呼ばれているらしいサイトです。かなり実践的な問題集で、全部で4000問以上の実際の試験と同じ形式の問題をひたすら解くことができます。このうちSecurity - Specialty向けの問題は217問となっています。何度か周回して解いて、95%程度の正答率にしました。本番ではこちらの問題集で見たような問題がそこそこの頻度で出題され、このサイトの問題を解いておくだけでもある程度の得点源になりそうだなと思いました。90日分の会員権が6,028円ですが、購入した価値はあったと思います。

ここからはサブで利用した教材です。

explore.skillbuilder.aws

AWS公式が提供しているExam Readinessという試験準備用のビデオ教材です。全部で4時間、途中で止めることもできるので、空いている時間にサクッと見るのが良いと思います。一応例題や模擬テストもついていますが、難易度としては易しめなので注意。

aws.amazon.com

いわゆるBlack Beltと呼ばれている公式の各サービスのドキュメントです。koiwaclubをやっていてよくわからなくなったところをこれで改めて確認したりしました。Black Belt以外にも各サービスのドキュメントが色々あるので、それを参照したりもしました。

全部での勉強時間は30時間程度でしょうか。ダラダラやってたので勉強を始めてから試験を受けるまでは2ヶ月半程を要しています。

いざ受験

受験にあたってはAWS Certifiedのマイページから申し込みます。このとき試験の運営会社をPSIとピアソンVUEの2つから選べます。内容はどちらで受験しても同じですが、私が見たときはピアソンVUEのほうが会場が多く使いやすい印象でしたので、ピアソンVUEの会場で申し込みました。 どちらの運営会社も自宅からのオンライン受験が利用できるとのことでしたが、監視が厳しいなどの評判をネットで散見したので、今回は会場での受験にしました。

受験料は申込みの際にカードで払います。海外決済扱いになるので、カードの設定で海外決済を制限している場合は解除をしておきましょう *2

今回は渋谷道玄坂テストセンター」での受験でした。

www.iserve.jp

渋谷駅から道玄坂をずっと上っていった先にあります。雑居ビルの中に入っていて、入り口が少しわかりにくいので注意です。会場はそれほど広くはない感じです。入ると小さな受付カウンターと私物を入れるためのロッカー、また試験開始まで待つための椅子がいくつか置いてあり、別室にパソコンがたくさん並んだ受験室があるというレイアウトです。

私が受験した時間には他にも様々な試験を受験しにきた人たちがいて、受付が若干混み合っていました。試験の申込完了メールには15分前までに到着するようにと書かれていましたが、もう少し早めに到着しておくのが安心です。

受付にあたっては本人確認書類が2点必要です。私はマイナンバーカードと運転免許証を持っていきました。マイナンバーカードと健康保険証、運転免許証と健康保険証などの組み合わせでも大丈夫なようです。

本人確認書類の確認後、規約の書かれた紙と同意書を渡されるので、読んだ上で同意の署名をします。そしてその後カメラで顔写真の撮影をします。この顔写真何に使うんでしょう……?

最後に本人確認書類1点を除いて私物をすべてロッカーにしまいます。ポケットの中身も全て入れるように指示されますが、改めてポケットの中身を確認されたりはしませんでした。

スタッフさんの指示で試験室に入室します。この際にホワイトボードとペンがもらえます。ホワイトボードのイレイサーはもらえないのですが、代わりのホワイトボードはスタッフさんにお願いすれば出してもらえるようです。試験室では、空いているパソコンのどれでも使っていいということでした。パソコンはディスプレイの大きさがまちまちなので、試験の快適さを考えると広めのものを選ぶのが良いと思います。スタッフさんがパソコンを操作すると試験画面に移行し、そのまま試験開始となります。

試験はマウスで選択肢を選択する方式です。「この問題は自信がないな……」と思ったときは「後で見直す」ボタンを押して問題に印をつけることができました。最後にまとめて見直しできるのは便利です。

試験時間は170分ですが、実際には60分ちょっとですべての問題を一通り解き終えました。10問ほどよくわからない問題があったのでそれを見直したり、もう一度前から見直したりを繰り返して、130分ほど経過したところでこれ以上続けても点数が上がる気もしないので切り上げることにしました。

試験を終了すると10問のアンケートへの回答を求められます。会場の環境はどうだったか、試験の問題はわかりやすかったか、AWSの経験はどれくらいか、普段はどういう仕事をしているか、などでした。

このアンケートに回答を終えると、いきなり合格・不合格が表示されます。この画面ですが、次に進むともう戻れず、しかもこの画面の内容を印刷したものが会場でもらえるわけでもないので、ここでしっかり結果を確認しておかないと、AWSから正式な結果の連絡が来るまで不安な時間を過ごすことになります。

試験を終えたら、ホワイトボードとペンをスタッフさんに返して、受験を証明する印刷物をもらいます。この印刷物には受験証明の旨しか書かれておらず、結果は一切書かれていないので注意です。最後に貸与物を返したことを宣誓する署名をして終わりとなります。

AWSからの結果連絡は最大5営業日かかるということでしたが、私の場合は受験から2時間ほどでメールが届き、そこで改めて合格していることと、実際の点数を確認できました

点数のレポートでは、出題範囲の5つの分野で十分な知識・スキルがあると認められたかどうかも確認できます。すべての分野で十分な知識・スキルが有ると認められ、胸を張って合格したと言えそうで安心しました。

まとめ

AWSでのセキュリティ周りの知識を体系立てて学ぶよい機会になりました。セキュリティについて一定の知識やスキルがあることも証明できたのも良かったです。

勉強にあたってはkoiwaclubが非常に役立ちました。知識の習得にあたっては購入した参考書とBlack Beltが便利でした。この辺を反復しておけば合格は遠くないかなと思います。

*1:どうやら単純に75%正解すればいいというものでもないようです

*2:これで1回決済が通らず焦りました

MX Master 3S を購入した

日々のパソコンでの作業に欠かせないマウス。私は2019年にMX Master 2Sというマウスを購入して愛用しておりました。ついているボタンに様々な機能が割り当てられること、持っていて疲れない形状、使いやすいホイール、いずれも気に入っていました。

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しかし最近になってなんだか調子がよろしくない日が出てきました。まず、親指の場所にあるボタンの反応が悪くなり、ずっと押されたままになる挙動が発生するようになりました。このボタンにはいろいろな機能を割り当てて使っていて、例えばブラウザを使っているときはタブを閉じるような設定をしていたので、閉じるつもりのないタブが勝手に閉じるなどの挙動を示すようになり、地味にストレスになりました。

それだけであれば、親指ボタンを使うのは控えておこうで一応済ませることもできたのですが、今度はマウスカーソルがまともに動かなくなってしまいました。突然カーソルが動かなくなったり、動いても飛び飛びに動くようになったりする現象が発生。マウスボタンをクリックすると反応しているので、パソコンとの通信がおかしくなっているわけではなさそうです。とは言っても、マウスがする仕事でいちばん重要なのがマウスカーソルの移動だと思うので、それがまともに動かないのではさすがにだましだまし使うのも難しいです。

このような経緯で作業に著しい支障をきたすようになったので、急いでMX Master 3Sというマウスを新しく購入してきました。こちらのマウスは今月発売されたばかりのもので、私が使っていたMX Master 2Sの後継にあたる最新モデルです。出たばかりのモデルでなかなかお値段も高かったのですが、逆に言えばしばらく新しいモデルが出ることもないだろうと考え、思い切って購入しました。

MX Master 2Sと3Sの違いは以下のようになっています:

  • ホイールがMagSpeedホイールに
  • クリックボタンが静音設計に
  • ラッキング性能が8000dpiに
  • 充電端子がmicroUSBからType-Cに
  • UnifyingレシーバーがLogi Boltレシーバーに

それぞれ追って説明していきたいと思います。

開封

MX Master 2Sのときもそうでしたが、立派な箱に入っています。プラスチックを削減するなど、最近のトレンドに沿った包装になっています。

左右非対称なエルゴノミクスデザインです。必然的に右利き専用になります。大きさは大きいと評されることが多いようですが、男性としては比較的手が小さく平均的な女性とそれほど手の大きさが変わらない私でも大きすぎると感じることはないので、女性でも使いやすいのではないかと思います。

マウスの上部には、左右ボタン、ホイールがあります。ホイールの下にあるボタンはホイールの動作モードを切り替えるボタンですが、ここにも別の機能を割り当てることができます。親指の付け根辺りに横方向のホイールがあり、その下に2つのボタンがあります。この2つのボタンは初期状態だと「戻る・進む」機能に割り当てられており、ブラウジングに便利です。さらに親指を置く場所にもボタンが内蔵されています。

ホイールがMagSpeedホイールというものに変わりました。MX Masterシリーズのホイールは、ゆっくり回すとカリカリと指に感触があるモードで回転し、勢いをつけて回すと引っかかりなくコマのように回り続けるモードに切り替わるようになっています。これによって正確性にスクロールしたいという要求と、とにかく速くスクロールをしたいという要求を両立しています (前述のホイールの下にあるボタンを押すことで手動での切り替えも可能です)。

このホイールの切替は大変便利なのですが、MX Master 2Sでは機械的に切り替えていたため、特に高速スクロール状態から回転を止めたときに「ガチャン」と大きなラチェットの音がしていました。高速スクロールを繰り返すとそのたびに「ガチャン」と音がするので、正直気になるといえば気になります。MagSpeedホイールは、このモードの切替が磁力によって行われるようになり、回転がなめらかかつ、切り替え時の音も非常に小さくなり、快適になりました。最大スクロール速度も従来の機構よりもずっと高速化されているようです。

ホイールの仕様が変更されるとともに、ホイールの材質が金属とゴムの複合から金属単体に変わりました。ゴムのほうが指が滑りにくいという利点はあったかもしれませんが、経年劣化で表面の凹凸が削れてきたり、汚れが付きやすかったりする欠点のほうが大きいと感じていたので、この素材変更は歓迎です。

裏面はこんな感じです。赤い部分がちらっと見えているスイッチが電源スイッチです。下部にあるボタンはペアリングの切り替えスイッチです。最大3台のデバイスとペアリングでき、ボタンを押すだけで簡単に切り替えられます。

中央にあるのがマウスの動きを検知するセンサーですね。従来モデルの2倍の精度でトラッキングできるようになったそうですが、ここまで来ると通常のデスクワークではそこまで顕著な差は感じられないと思います。

MX Master 2Sでは充電端子がmicroUSBでしたが、MX Master 3SではUSB Type-Cに変わりました。充電しながらの利用も可能です。1分充電で3時間使えるそうなので、充電しながら利用しなければならないケースは少なさそうですが。

MX Master 3SはBluetoothでの接続に対応していますが、Logi Boltという独自のワイヤレス接続規格も利用できますロジクールのマウスは、昔からUnifyingという独自のワイヤレス接続規格を採用していましたが、今回のモデルから新規格への切り替えとなりました。独自の規格といっても使い方は簡単で、マウスを購入すると専用のUSBドングルがついてくるので、これをパソコンに接続してマウスの電源を入れればそれだけで接続されます。主要なOSにはLogi Bolt用のドライバが入っているのだと思います。

左側がLogi Boltのドングルで、右側がUnifyingのドングルです。見た目にはほとんど差がなく、使い方も変わらないのですが、互換性はないので注意です。私の体感では特に差はないのですが、電波が汚れている環境でも通信の安定性が向上しているという報告もあるので、進化はしているようです。

Logi Options+というアプリをパソコンにインストールすることで、マウスのカスタマイズが可能です。

アプリ自体の使い勝手が悪いわけではないのですが、最初このアプリをインストールしようとしてもインストーラーが起動しないというトラブルに見舞われました。MX Master 2Sように入れていた古いカスタマイズ用アプリをアンインストールしてパソコンを再起動したらインストールできましたが、特になんのメッセージが出るわけでもなくインストーラーが動かなかったので、かなり困りました。これは改善してほしいです。

使い心地

まだ1日ほどしか使っていませんが、まず感じた差は操作時の音です。クリック時の音が明確に小さくなりました。音を試しに録音してみたので、貼ってみます。

MagSpeedホイールの紹介のところで書きましたが、ホイールの動作音が小さくなったのも嬉しいです。ラチェット音が「ガチャンガチャン」とモードが切り替わるたびに鳴らなくなったのは大きな体験の差です。

充電端子がUSB Type-Cに代わり、MX Master 2Sは手持ちのデバイスの中では数少ないmicroUSBのデバイスだったのが地味に不便でしたが、それが解消されたのも良かったです。

ラッキング性能が向上したからか、マウスカーソルの精度も心なしか良くなったような気がします。こちらは気のせいかもしれませんが……。

高級なマウスですが、今のところは納得の質感で、今年購入してよかったものの一つになりそうな予感がしています。

日商簿記2級に合格した話

先日日本商工会議所が主催する検定試験である日商簿記2級」を受験し合格しました

もともと上場企業の決算発表などで会計の数字を見るのは興味があった口なのですが、改めて体系的な知識としてこの辺を学んでみたいなという気持ちが強くなり、簿記検定を受けてみようと決めました。

まずは簿記3級から

もともとは簿記2級まで取るつもりはなく、まずは簿記3級を受験しました。日本商工会議所のページによると簿記3級は

基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。

だそうです。例えば個人事業主青色申告するためにつける帳簿くらいであれば3級の知識があれば十分そうです。

勉強にあたってはStudy Proというサイトを使いました。

studyboki3.com

テキストと演習問題、それから試験問題をシミュレーションした模擬問題がセットになっています。テキストを読んで演習問題を解くという流れを一通りやり、そのあと間違った問題を正解するまでやり直すことを繰り返しました。そのあと模擬問題の演習をしました。模擬問題はインターネットブラウザのフォームを使ったもので自動での時間測定と採点機能もついており大変便利でした。模擬試験は2回通して行うことで長時間問題を解き続ける感覚に慣れるようにしました。全部でかかった時間は20時間弱くらいでしょうか。なんとなく行けそうな気がしてきたので、試験の受験を申し込みました。

日商簿記試験は統一試験とCBTの2つの形式があります。今回はCBTを受験しました。統一試験は年に数回受験希望者を会場に集めて筆記試験を行うもので、CBTは全国にあるテストセンターに行ってコンピュータに表示される試験問題に取り組むというものです。CBTはいつでも受験できるので、早く合格をしたい私にはピッタリの方式です。

私が利用したのは銀座CBTS歌舞伎座テストセンターというところです。アクセスが良いのと、比較的新しいテストセンターなので快適そうだと思ったのが理由です。実際特に不満なく利用できました。

cbt-s.com

試験問題は勉強に使ったサイトの模擬問題よりもだいぶ難しい印象でしたが、なんとか合格点の100点満点中70点以上を取ることができました。

そして2級へ

3級に無事に合格できさらに勉強したくなってきたので2級を目指すことにしました。日本商工会議所のページによると2級は

高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。

だそうです。一般には2級までが独学で取得できる限界だとされているようです。

3級の勉強で使ったサイトは大変わかりやすくて気に入っていたのですが、残念ながら2級の内容をカバーしていないので、別のいぬぼきというサイトを使って勉強することにしました。こちらも説明が平易でわかりやすいサイトだと思います。

inuboki.com

こちらのサイトはテキストと演習問題がセットになっているので、テキストを読んでから演習問題を解いていくというやり方で勉強をしました。

日商簿記3級が初歩的な商業簿記のみなのに対して、日商簿記2級では商業簿記と工業簿記の2つを勉強する必要があります。まずは全く馴染みのない工業簿記から勉強することにしました。工業簿記はざっくりいうと工場でなにか製品を生産するにあたって原価がどれくらいかかっているかを勘定するというものです。その勘定の仕方が色々あるのでそれぞれ勉強していく必要があります。

続いて商業簿記を勉強しようとしたのですが、ここで問題が発生しました。使っていたサイトは商業簿記の演習問題が整備中で、試験範囲すべてを網羅できていない状態だったのです。テキストはこのまま使い続けるとして、やはり演習問題をやらずに試験を受けるのは怖い、そこで問題集を購入することにしました。購入した問題集は「パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 総仕上げ問題集」というものです。私は基本的に紙の本派なのですが、簿記の勉強はiPadを使って行っていたので、iPadでの取り回しが良さそうな電子書籍を購入しました。

www.shoeisha.co.jp

本にはたくさんの問題が載っているので、まずこの問題を3周ほど解きました。1周目は全く歯が立たない感じでしたが、そこで正答できなかった問題をピックアップし、どこを間違えたのか、どうすれば間違えなくなるのかをまとめたスプレッドシートを作成しました。テキストの再学習が必要だと感じた項目に関してはテキストを読み直し、2周目は正解した問題も含めてすべて解き直しました。すると今度は解ける問題も出てくる一方、1周目は正解したのに不正解になってしまう問題もあります。これはだいたい計算ミスに起因するものなのですが、中には曖昧な理解をしていてたまたま1周目は正解できただけという問題もあります。これをピックアップしてスプレッドシートに追加しておきます。3周目はスプレッドシートにピックアップした問題だけを解き直しました。

ここで突然ですが、日商簿記2級の配点のお話をしたいと思います。日商簿記2級の試験問題は5つの大問で構成されていて、配点が予め決まっています。

大問 内容 配点
問1 商業簿記仕訳5問 20点
問2 銀行勘定調整表・連結会計・株主資本等変動計算書など 20点
問3 財務諸表・精算表・本支店会計など 20点
問4 工業簿記仕訳3問と個別原価計算・総合原価計算・部門別計算など 28点 (うち仕訳で12点)
問5 直接原価計算・標準原価計算 12点

注目したいのが、仕訳の問題だけで32点もあるということです。仕訳というのは発生した取引を記録することで、簿記の基本となるものです。日商簿記2級は70点以上取れれば合格なので、仕訳だけで合格点の半分近くを取れるという計算になります。仕訳は簿記の基本なので、他の問題を解く際にも必ず必要です。仕訳が出来ない状態では合格は無理と言ってもいいでしょう。仕訳の精度を上げるのが合格の近道だと考えたので、仕訳の練習に特化したスマホアプリを購入しました。アプリに入っている問題を一通り解いて、間違った問題を復習するというスタイルで仕訳を勉強しました。

pboki.com

パブロフ流の商業簿記の問題集が結構良かったので、工業簿記の問題集も買いました。

www.shoeisha.co.jp

パブロフ流のいいところは、実際に問題を解くときにどのように下書きを作って問題を解けば間違えにくいかをわかりやすく示してくれているところです。また本やアプリを購入するとCBT形式の模擬試験を体験できるようになっているのも便利です。

いぬぼきとパブロフ流あわせての勉強時間は75時間程度です。模擬試験で96点取れたので、そろそろ行けるかなと思い試験を申し込みました。

会場は例によって歌舞伎座のテストセンターです。問題は問2が連結会計、問3が精算表、問4が部門別計算、問5が標準原価計算でした。検算したら違う計算結果が出て焦ったりもしましたが、合格点を上回る点数を取ることができました。蓋を開けてみると平均的にどの問題でもちゃんと得点しており、いぬぼきとパブロフ流のおかげだなとひしひしと感じています。

受験してみて

工業簿記は生産管理などにかかわらずに生きていると馴染みの薄い概念なので最初は面食らうのですが、実際に出題される問題はそれほど難しい問題ではなく、問題集をきっちりやっていれば無理なく取り組めるものでした。商業簿記連結会計の処理でしばらく苦しめられたのですが、繰り返し問題を解くことでパターンを見いだせれば飲み込みやすいと感じました。大変なのが精算表の処理や財務諸表の作成です。試験問題だと問3に登場する範囲ですね。これは概念自体が難しいわけではないのですが、処理の量が多くて結構疲弊します。一度ミスをすると後の結果が全部おかしくなるということも起きがちで、神経を使います。繰り返し問題を解いて、大量の処理をする感覚をつかむのが良いと思いました。

簿記2級を勉強して、これまでなんとなく理解していた企業会計についてきちんと理解できるようになったのは収穫でした。いくつになってもなにか新しいことを勉強するというのはいいものですね。

KITTE丸の内エポスゴールドカードが到着した そして……

事の発端は3月にエポスカードを名乗る送信元からメールが届いたことでした。内容は以下のようになっていました。

平素よりエポスカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、決済代行会社の株式会社メタップスペイメントより同社の決済サービスサーバーが不正にアクセスされ、クレジットカード情報が外部に漏洩した可能性があるとの公表がございました。

つきましては、お手数ですが「お支払履歴明細」および「お支払予定額照会」に不明なご利用分がないかご確認いただき、万が一覚えのないご利用分が含まれていた場合は、弊社カスタマーセンターまでご連絡いただきますようお願いいたします。

なお、不明なご利用分が確認されない場合でも、お客様に安心してエポスカードをご利用いただくため、新しい番号のエポスカードを4月上旬より順次発送させていただく予定です。 新しいカードをお届けするまでは、お手持ちのカードをご利用いただきますようお願いいたします。

タップスペイメントの事件については知っていましたが、なんとこれを受けてカードの再発行をするということです。不明なご利用分が確認されない場合でも、とあるのでおそらく全数再発行でしょうか?ちょっとフィッシング臭のするメールなのですが、怪しいリンクがメールの文中になかったこともあり、まあもしかしたら4月ぐらいにカードが届くこともあるかなくらいに思っていました。

なおカードの再発行についてはアプリのお知らせには書いてなかったし、公式サイトにもメタップスペイメントに関する注意喚起のみで再発行の言及はなし、公式Twitterアカウントのえぽっけくんも何も言っていないので、謎なメールだなと思っていました。

カードの到着

それからこのメールのことを徐々に忘れかけていた先日に再びエポスカードからメールが届きました。

エポスカードからのお知らせです。 カードを日本郵便の簡易書留(ゆうメール)で発送いたしました。 今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

※このメールは、エポスカード、エポスVisaプリペイドカード、エポスETCカードを 新規でお申し込みいただいたお客様および有効期限更新や再発行等でエポスカード、エポスVisaプリペイドカード、エポスETCカードをお送りするお客様にお送りしています。

どうやら本当に再発行するみたいです。そして5月1日に自宅に到着しました。

新券面で到着

私が持っているのはKITTE丸の内エポスゴールドカードというちょっと変なエポスゴールドカードですので、それの新デザインカードが到着しました。旧デザインは 私のクレジットカード構成 2019年10月版 - alstamber lab に載せているとおりなのですが、新デザインではカード情報がすべて裏面に移動して表面のデザインがスッキリしました。一方で目立っていなかったEPOSロゴがカラーに変わってかなり目立つ形になりました。またタッチ決済に対応したことでリップルマークも表示されるようになりましたが、それが黒色でかなり浮いているのも気になるデザインです。

ノーマルなエポスゴールドカードに交換することに

ちょっとこのデザインはあんまりだなと思ったので、ノーマルなエポスゴールドカードに交換してもらうことにしました。これまで使ってきたKITTE丸の内エポスゴールドカードもノーマルなエポスゴールドカードをKITTE丸の内で交換してもらったものなので、マルイのエポスカードセンターに行けばノーマルなエポスゴールドカードに交換してもらえるはずです。

そんなわけでカード到着の当日に有楽町のマルイに行ってきました。有楽町のマルイは1階にエポスカードセンターがあるので、そこに向かいます。

おしゃれな雰囲気

エポスカードセンターは今どきのおしゃれな雰囲気でした。顧客対応もカウンターではなく小さな机と椅子に座って行うスタイルを基本としているようで、オープンな作りになっていました。

ちょうどすべてのスタッフさんが対応中で少しだけ待ちましたが、手続きが始まってからは20分ぐらいでカードを再発行できました。実際の発行業務自体はもっと短く、最後の5分ぐらいはエポスカードが最近推しているサービスの紹介という感じでしたが。交換手数料は無料です。

ノーマルなエポスゴールドカード

ノーマルなエポスゴールドカードは、EPOSロゴも金系統の色で統一されていて券面の統一感を感じますリップルマークも視認性を損なわないながらも極端に目立たない配色になっています。VISAロゴが箔押しなのも質感の高さに貢献していると思います。個人的にはこちらのデザインのほうが好みです。

表面にカード情報を表示しないカードが増えてきた

今回のエポスカードもそうでしたが、最近表面にカード情報を表示しないカードが増えているようです。私は現在9枚クレジットカードを契約していますが、カードの表面で番号が確認できるものは3枚で、残りはカードの裏面に情報が移動していたり、そもそも物理的なカードが発行されていないものもあります。日本以外の国でもこういったデザインのカードが増えているようで、今後のクレジットカードのトレンドになっていくんだと思います。

またこの情報の表示位置の変化と並行して、タッチ決済への対応も急速に進んでいます。契約しているカードでタッチ決済に対応していないのはJALカードくらいですね。JALカードも遠くない未来に対応するんじゃないかとは思います。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを解約した その理由

以前より契約していたスターウッドプリファードゲスト アメリカン・エキスプレス・カードから自動切り替えされたMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを先日解約しました

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード自体は悪いカードではないと思いますが *1、私の使い方には合わなくなっているというのが解約の理由です。

プラチナエリートを目指すつもりがない

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードの特徴として、年間400万円決済でMarriott Bonvoyのプラチナエリート資格が付与されることが挙げられます。また、カードを更新することで宿泊実績15泊が付与される特典もあります。ゴールドエリートとプラチナエリートだとそれなりにサービスの差があるので、Marriott系のホテルをよく使う人であればこの仕組みを使ってプラチナエリートを獲得するというのもありだと思います。一方で、私はMarriott系のホテルに積極的に泊まっているわけでもないという現実があり、またプラチナエリートを持っているからといってMarriott系に宿泊を寄せたいというわけでもないので、わざわざプラチナエリートを取得するモチベーションが弱いのが本音です *2

Marriott Bonvoy ポイントへの興味が薄れた

このカードの人気ポイントとしては、決済などに使うことでMarriott Bonvoy ポイントが貯まることが挙げられます。これはMarriott系のホテルの宿泊にも使えますし、さらには世界中の航空会社のマイルに好レートで交換できることもあり、旅行好きの間で人気が出たわけです。私もこの点をこのカードの大きな利点の一つであると感じていました。

ところがここ最近の社会情勢の変化などもあって、以前ほどマイルの収集に対する興味が強くなくなってしまいました。貯まっていくMarriott Bonvoyポイントをホテルの宿泊に充ててもいいわけですが、もう少し汎用的な使い道のある方法で還元を受けたい気持ちが強くなりました。

年会費が上がった

私はここのところこのカードを決済にほとんど使わず、年に1回年会費を支払うと付与される無料宿泊特典を利用するためのカードとして契約していました。年会費として一旦39,500円を払いますが、宿泊するホテルを選べば39,500円以上の価値のある部屋に宿泊できるので、一種の旅行積立のような感覚で利用していました。

ところがこの年会費が49,500円に引き上げられました。もちろんその分特典が積み増しされていますが、無料宿泊特典を利用するためのカードとして考えるなら、49,500円以上の部屋を探す必要があります。10,000円の差なのですがこれが意外と難しいのです。この無料宿泊特典はリッツカールトンなどのベースの平均宿泊料金が高いホテルは対象外ですし、また対象のホテルであっても一番安価な部屋が対象になるからです *3

ゴールドエリートはいらない

このカードを持っていると自動的にゴールドエリートステータスが付与されるのですが、Marriott Bonvoy のゴールドエリートにはあまり価値を感じていません。部屋が多少アップグレードされたり、レストランの料金が割引になったりしますが、逆に言うとその程度で、他のルートで予約したほうがよりよい待遇を受けられることも多いのです。

ちなみにアメプラを別に持っているので、ゴールドエリート自体はこのカードを解約しても継続される予定です。

解約手続き自体は簡単

解約手続きはアメックスの窓口に電話して行います。ネットで解約できるカード会社も増えている中、電話のみというのはちょっと面倒くさいですが、自動音声での手続きになるので思ったほど手間はかかりませんでした。利用実績が大きい人はオペレーターにつながって引き止めなどが行われるのかもしれません。

6年くらい契約していたので、私のカード遍歴の中でもなかなか長い付き合いのカードでした。私がホテル遊びの楽しさを覚えるきっかけになったカードでもあるので *4、ちょっと思い出深いカードです。これまでありがとうございました。

*1:Marriott系のホテルが好きで年に何回も泊まるという人なら使い勝手の良いカードだと思います

*2:世の中にはあらかたのホテルグループの上級会員資格を一通り持って使い分けているすごい人もいますが、まあ私は一般人なので無理です

*3:対象者を限定せずスイートなんかで使われたら大赤字ですからそれは当然です

*4:最近はMarriott系じゃないホテルばっかり泊まってますが……

ダイナースクラブ プレミアムカードが届いた

先日、ダイナースクラブ プレミアムカーというクレジットカードが届きました。

届いた封筒

これはダイナースクラブというブランドが発行するクレジットカードの一つで、昨年にダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカードというものが登場するまでは、ダイナースクラブが発行するカードの中でも最上位の位置づけだったものです。カードオタクとしては一度は手にしてみたいカードだと思っていましたが、カード会社からの招待など何らかの手がかりがないと申し込めないカードであり、年会費も結構高いので、いずれ手に入れるチャンスがあればくらいに思っていました。しかし今年になって手に入れるチャンスをたまたま得られたので、今回申し込んでみたというわけです。

到着までの流れ

カードの申込みをしたのは4月12日でした。そしてカード発送準備完了の通知が来たのが4月15日、カードが届いたのは4月20日のことでした。1週間ちょっとでカードが届いたので、思ったよりは早く到着したなという印象です。カードは記事の最初に紹介した封筒に入って送られてきました。入会できる人が今よりずっと限られていた昔はもっとごついものに入って送られてきたという噂も耳にしましたが、まあ今や私のような一般人でも入会できるカードですので、普通のカードよりはちょっと豪勢なくらいの封筒でした。

同時にETCカードも注文したところ、それはもう少し遅れて22日に到着しました。

開けてみる

カードの台紙

封筒を開けてみると、まずカードが貼り付いている台紙が入っていました。普通のカードの台紙を黒くて厚みのある台紙に入れ込む形とすることで、封筒の大きさと合わせてありました。

挨拶状

挨拶状も入っていました。この手のカードは大体こういうのが入ってますね。

いろいろはいっている

封筒の中にさらに内封筒のようなものが入っていて、その中にいろいろ入っていました。規約・ビジネスカードの案内・コンパニオンカードの案内・キャッシングやローン枠の設定申込書・クラブガイドですね。ビジネスカードはいわゆる法人カードです。コンパニオンカードはダイナースクラブの特色で、本カードと請求・ポイントをまとめたMastercardブランドのカードを無料で持てるサービスです。ダイナースクラブは特に海外だと使えない店舗も多いのが弱点なのですが、Mastercardブランドのカードを合わせて持つことでその弱点を補えるというわけです。コンパニオンカードは本カード申込時に同時に申し込めたのですが、申し込み忘れていました。改めて申し込んでみようと思います。

券面

カードの券面にはカード番号やカードホルダーの氏名などの情報が一切書かれていません。これらの情報はすべてカードの裏面に記載されるようになっており、表面はダイナースクラブのロゴと、ダイナースクラブのカードの定番デザインである地球の絵、中央に「Premium」と記されたホログラム、そしてICチップとタッチ決済が使えることを示すマークのみになっています。

裏面はカード情報がたくさん記載されているので写真は掲載しませんが、ラメ入り加工でおしゃれな感じです。

カードの表側がツルツルのピアノブラックになっているのが興味深いなと思いました。世の中に黒いクレジットカードはそこそこありますが、ピアノブラック仕上げのクレジットカードってあまりないような気がします。重厚感あるデザインだなと思う一方で、決済などに使うとすぐに傷が付きそうなデザインだなとも思います。実際、写真ではちょっとわかりにくいですが、すでに傷がついている箇所もあります。ICチップやサインパネルも少し汚れていて、カードの製造管理がちょっと心配になります。

銀座プレミアムラウンジを使ってみる

少し前まではダイナースクラブの最上位クラスカードでしたし、年会費も高いカードなので、色々な付帯サービスが用意されています。少しだけサービスを使ってみたので紹介したいと思います。

まずは、銀座プレミアムラウンジです。ダイナースクラブが銀座で運営しているラウンジで、ダイナースクラブが発行する以下のカードを持っている人のみが利用可能となっています。

23日に銀座に行く機会があったので、ついでに訪問してみました。ラウンジは、銀座駅A1出口のすぐ近くにある雑居ビルに入居しています。アクセスはかなりいいと思います。ただこの雑居ビルは結構年季が入っている感じで、しかも私が訪問したときはエレベーターがメンテナンス中でプラスチックの板が貼られている状態でした。ちょっと「プレミアムラウンジ」感はないですね。

私が行ったときはラウンジの入場待ちが発生していました。ちょうど夕方頃ということもあり、銀座で一通り買い物を終えて疲れた人たちが集まってきていたのだと思います。ラウンジは2つのエリアに分かれており、ロイヤルプレミアムカードかプレミアムカー保有者のみ入れるプレミアムエリアと、対象カードであればどのカードでも入れるラウンジエリアの構成になっています。プレミアムエリアのほうが面積が広いのですが、こちらのほうが人気が高いらしく、待っている人の数が多い状態でした。今回は時間がなかったので、より短い待ち時間で入場できるラウンジエリアを利用することにしました。

ラウンジエリアですが、思ったより狭いなというのが第一印象でした。席数は20席くらいでしょうか。席同士の間隔もプレミアムエリアに比べるとちょっと詰まっているように見受けられ、一応休憩はできるけど、ゆとりがあるという感じではないですね。入室するとスタッフさんからお菓子の提供があります。これは毎月変わるらしく、私が訪問したときは石屋製菓ラングドシャでした *1ドリンクはフリーフローですが、セルフサービスです。

ラウンジエリアはそこまで良いなとは思えなかったので、今度はプレミアムエリアを訪問してみたいです。こちらはパッと見た感じラウンジエリアよりも広々としてそうでしたし、ドリンクの種類も多く、スタッフさんによる給仕もあるということで、もう少しゆとりある滞在ができるんじゃないかなと思います。ラウンジの入場待ちが発生するのがネックに思えますが、受付で整理券を発行してもらって一旦外出、順番が回ってきたら通知してもらうということもできるようです *2

(2022/04/30 追記) プレミアムエリアを利用する機会を得たので、利用してみました。

新型コロナの影響で座席数は減らしているようで、ペア席が9組、窓向きの1人席が5席、壁向きの1人席が6席という構成になっていました。部屋の広さの割に座席数はラウンジエリアより少し多いくらいなので、やはり余裕はあるようです。

スタッフさんからお菓子の提供があるのはラウンジエリアと同じ。提供されるお菓子の種類も同じです。ドリンクがセルフサービスからスタッフさんによる給仕に変わります。ドリンクの種類も増えるのが嬉しいですね。

総じてプレミアムエリアは快適でしたので、また機会があれば利用してみたいと思いました。

コンシェルジュを使ってみる

この手のカードによく付帯しているサービスとして、コンシェルジュサービスがあります。条件に合うレストランを探してほしいとか、旅行で行きたい場所を巡るのに効率の良いコースを組んでほしいとか、そういう要望を丸投げできるサービスです。なかなか使いこなすのが難しいサービスだとか、ネットで調べればいいからいらないサービスだとか言われがちなものではあるのですが、ちょうど直近に会食の予定があったので、このサービスを使って条件に合うレストランを探してもらうことにしました。

同じ条件で手持ちのカードでコンシェルジュサービスが使えるダイナースクラブ プレミアムカード (以下ダイナースプレミアム)とアメリカン・エキスプレスのプラチナ・カード (以下アメプラ) に依頼を投げてみました。それぞれの依頼はダイナースプレミアムについてはオンラインでの依頼が可能なのでそちらを利用し、アメプラについては電話のみの対応なので電話での依頼を行いました。コンシェルジュを使いたいときってとりあえず条件を提示して丸投げしたい気持ちのときなので、いちいち電話するしかないアメプラは正直微妙だなと思いました *3

まず依頼を投げてから回答が返ってくるまでの時間ですが、ダイナースプレミアムが丸2日ほどかかったのに対して、アメプラは半日ほどでした。半日で返答しろとは言わないですが、2日はちょっと時間かかっている印象です。

続いて回答の内容です。レストランの候補の数はアメプラが4つでダイナースプレミアムが2つとアメプラのほうが勝っていましたが、挙げられていたレストランの質がダイナースプレミアムのほうが高いように思いました。「食事をする人」とカード名についているだけはあるんでしょうか *4。結局ダイナースプレミアムから提案されたレストランをそのまま予約することにしました。

一度だけのトライなので、他の条件で依頼を投げてみると違う結果になるかもしれないですし、これからも色々試してみたいなと思っています。

まとめ

年会費がびっくりするほど高いですし、まあ正直自己満足ではあるのですが、カードオタクとして一度くらい使ってみたいと思っていたカードを手にできたのは良かったです。一方このカードが手元にやってきたことで、高級なカードのオタクとしての探検も一段落付いたかなとも思います。さらに上を見ればアメックスのセンチュリオンだとかダイナースのロイヤルプレミアムだとかあったりはしますが、この辺は僕のような一般人には入会できる気がしません。外商カードには正直興味ないですし、航空系も以前ほどマイル集めをしたい気持ちがないので微妙*5。あとはラグジュアリーカードやザ・クラスくらいですかね……。

ラグジュアリーカードは日本限定の色であるローズゴールドがちょっと気になってはいます。インターネットでも取得報告をあんまり見かけないですし。ただし、年会費が高額なカードを同時に何枚も持ってても全く使いこなせないでしょうから、仮に申し込むとしてももっと先のことになるとは思います。

ザ・クラスも以前ほどではないにせよディズニーを始めとするアミューズメント関連で使えそうなサービスがあるので、面白そうだとは思っています。しかし取得にかかる手間が結構大きそうなのがネックですね。JCBプラチナを発行してそれなりの額を何年かかけて決済し続けJCBからの招待を待つという形になりそうですが、JCBプラチナの還元率を考えると決済には他のカードを使いたくなる欲求が湧いてきそうです。そうした今ある実利の犠牲に対してザ・クラスを取得するという目標が見合っているかというと難しいところだと思っています。

*1:白い恋人ではない

*2:そもそも23日の入場待ちが平均よりかなりひどかった可能性はあるので、しばらく様子を見てみようとも思います

*3:電話する暇があるなら自分でネットで検索しようかなと思うこともあるでしょう

*4:なお、コンシェルジュの運営元がセゾンプラチナと同じらしいという話も聞くので、コンシェルジュ目的だけならダイナースプレミアムにする意味は薄いかもしれないです

*5:それを言うとダイナースクラブ プレミアムカードもマイル以外に変換したときの還元率が微妙であるのですが

「ahamo大盛り」を考える

ドコモがahamoが開始してもうすぐで1年です。同時期に登場した他のオンライン専用プランと比べても、どうやら順調に契約数を伸ばしているようです。

www.itmedia.co.jp

そんなahamoがここに来て「大盛り」を始めることがわかりました。実際のサービス開始は6月を予定しています。

ahamo.com

「大盛り」は+1,980円で80GBのデータ容量を追加できるahamoのオプションです。ahamoの契約とあわせて4,950円で100GB使える計算になります。一応上限はありますが、100GBはほとんどの人にとって無制限に近いデータ容量でしょう。また、これほどの大容量を提供しているSIMは数が少なく、あえて今までほとんどの事業者が手を出してこなかった領域を攻めてきたことになります。

5Gギガホプレミアと比べる

「大盛り」の4,950円という価格設定は絶妙です。ドコモは5Gギガホプレミアというデータ容量無制限のプランを提供しています。この5Gギガホプレミアに年齢制限なく適用できる割引を重ねていくと「大盛り」より少しだけ安くなるのです。

価格
5Gギガホプレミア 7,315
みんなドコモ割 (3回線以上) -1,100
ドコモ光セット割 -1,100
dカードお支払い割 -187
割引適用後料金 -4,928

たった22円ですが、たしかに安くなります。家族でドコモ回線が自分含めて3回線以上あり、ドコモ光を使っていて、料金をdカードで支払うという複数の条件が必要ではありますが、これらを満たせるのであればわざわざ100GBという制限がある「大盛り」を使うメリットはないように見えます。

ただ、ahamoには5Gギガホプレミアにはない特色もあります。まず5分間通話無料が付属していることです。ちょくちょく電話をする機会があってさすがに100GBまでは使わない人なら、「大盛り」にしたほうがお得な可能性があります。また海外ローミングが無料なのもahamoの特徴です。今のご時世だと海外には行きづらいですが、今後海外旅行に行きやすくなって海外に行く機会が増えそうという人であれば、ahamoをあえて選ぶメリットがありそうです。

また、5Gギガホプレミアが「大盛り」より安くなるには上に挙げた3つの条件をすべて満たしている必要があるので、どれか一つでも満たせないという場合は少し高いお金を払って無制限を手に入れるか、料金を重視して100GBに抑えるかという選択になります。

U30ロング割も含めて考える

ところで、ahamoの想定ユーザー層はそれなりにスマートフォンを使いこなしている若年層だと思われますが、ドコモでは30歳以下のユーザーを対象にU30ロング割という割引が提供されています。U30ロング割では加入から6ヶ月間-3,839円、7ヶ月目以降31歳の誕生日を迎えるまで-550円の割引が適用されます。

U30ロング割に先程の5Gギガホプレミアの最大限の割引を加えると、6ヶ月間1,089円、7ヶ月目以降4,378円となるので、「大盛り」との価格差は更に広がります。この場合だと5分通話無料オプションを付けても、6ヶ月間1,859円、7ヶ月目以降5,148円となって、31歳になるまで「大盛り」の価格に220円追加するだけで無制限に使えるという計算になります。しかも最初の6ヶ月で「大盛り」とは18,414円の差がついているので、7年近く使い続けてはじめて「大盛り」の累計支払額よりも高くなる計算です。これならU30ロング割を適用した5Gギガホプレミアのほうが良さそうに見えます。

もちろん、家族にドコモ回線を使ってる人がいない、ドコモ光を使っていない、などの条件であれば「大盛り」のほうが安く済むということもあるでしょう。

オプション扱いなので使い勝手が良い

そんな「大盛り」ですが、なんと月途中でも当月開始の契約が可能です。つまり20GB超えそうだなと思ったら「大盛り」をつけて100GBにしてしまうということができるのです。普通の料金プランはより大きなデータ容量で使いたいとなるとプラン変更が必要で、その変更は翌月適用になりますが、「大盛り」はあくまでオプションなので当月適用も可能というわけです。通常1GBを550円で追加できるので、4GB以上追加でほしいとなれば「大盛り」を使ったほうがお得になります。

オプションなので、当月だけ適用して翌月以降解約するということもできます。連休があってたくさん使いそうな月だけ契約するという運用もできます。柔軟性を持って使えるのは嬉しいポイントです。

「大盛り」の投入は意外だった

「大盛り」が投入されるというニュースを耳にして、私は正直意外だと思いました。というのも、ahamoは若年層をドコモに囲い込むためのプランで、今後データ容量が20GBでは足りなくなったときに無制限プランを契約してもらうための「撒き餌」だと思っていたからです。実際、「大盛り」の発表イベントでも若年層のデータ使用量は毎年増え続けていることがアピールされています。ところがドコモはahamoのままでも100GBという超大容量を使えるようにしてしまいました。どういう勝算があって「大盛り」を投入したのかはわかりませんが、興味深い動きだと思いました *1

超大容量プランは選択肢が少なく、大手事業者が提供している無制限プランや一部のMVNOが提供する再販型と呼ばれるプランぐらいしかありません。再販型と呼ばれるプランはまず音声通話がついていないので、競争相手があまり多くない領域で「5分間通話無料」という音声通話の特色をつけて攻めていこうということなのかもしれません。

*1:確かに「撒き餌」にしては、ahamoから5Gギガホプレミアへの変更はドコモショップへの来店が必要で、かつ手数料もかかるので微妙だとは思っていたのですが (記事の投稿当初は手数料がかかると書いておりまして、これはドコモショップにて実際にそう案内を受けたからなのですが、ahamo→5Gの変更であれば手数料はかからないという話もあるようです。ここに訂正します)