Kohaku Lab

ガジェットとカードが好きな人のブログです。

続: iPhoneのアクティベーションとSIMロックについて考える

以前iPhone 6を修理した際にこのような事件が起きて、

alstamber.hatenablog.jp

んでもってこういう考察をした。

alstamber.hatenablog.jp

それから1年経って、現在iPhone 6sが販売されている。そのiPhone 6sの販売の様子を見ていて、iPhone 6sのSIMロックについて改めて思うことがあったので書いておこうと思う。

Apple StoreでのiPhoneの販売方法

現在Apple StoreでiPhoneを購入するには、店舗に出向く前に「ピックアップ予約」という事前予約を行っておく必要がある。この「ピックアップ予約」の手順はこのようになっている。

  1. iPhoneのモデル・色・容量を選ぶ
  2. 「予約してお近くのApple Storeで購入する」をクリックする
  3. 希望のモデルの在庫があるStoreの一覧が出てくるので、好きなStoreを選ぶ
  4. SIMフリーかキャリア契約か、受け取り時間を選ぶ

この手順で気になったのが、在庫確認のあとにSIMフリーかキャリア契約かを選ぶという順番になっているということだ。この順番から、Apple Storeの在庫ではSIMフリー版とキャリア版が区別されていないのではないか、という説が浮上する。

もしStoreの在庫でSIMフリー版とキャリア版が区別されているのであれば、3の在庫があるStore一覧を出すまでに、SIMフリー版が希望なのかキャリア版が希望なのかを選択させなければいけないはずだ。

さらに気になるのが、特にどのキャリアで購入するのかについては尋ねてこないという点である。ドコモもauSoftbankも一緒くたに「契約モデル」という扱いになっている。

以前の考察では、実店舗販売のiPhoneについて、キャリア版であれば予めアクティベーションサーバにロック情報が記述されているという説をとった。例えば、このiPhoneはドコモでロックされる、このiPhoneauでロックされる、と言った情報が記述されているのではないか、ということだ。また、SIMフリー版であれば予めロック情報は記述されていないか、キャリア版となる予定だったもののロック情報を消して販売しているのではないかという説をとっていた。

これらの説だと、現状のApple StoreでのiPhoneの売り方はいささか不自然なのでは、という風に思われる。

新しい説

改めて考えられる説はいくつかあるが、そのうちの一つを示そうと思う。

まず、現状のApple StoreでのiPhoneの売り方から、少なくともApple Storeの在庫においてはドコモ版・au版・Softbank版といったキャリアごとの区別はされていないだろうと考えられる。このことを踏まえて、以下の様な仮説を考えた。

  • 店頭販売のiPhoneは、アクティベーションサーバに「いずれロックされる」フラグが立ててある
  • 契約モデルとして販売されたiPhoneは、その「いずれロックされる」フラグに従って、最初に挿入されたSIMに対応するキャリアでロックされる
  • SIMフリー版として販売されたiPhoneは、「いずれロックされる」フラグが寝ているので、どんなSIMを挿入してもロックされない

この説は、以前私の記事のコメントに報告のあった不思議な現象の説明もつけられるものだ。その現象とは、次のようなものである。

1.Apple Care Plusに入っている画面の割れたiPhone6(元はau版)をApple Storeで新品と交換

  1. その場でDocomo系MVNOのSIMを用いてアクティベート実施

3.問題なくアクティベートが完了し、Docomo版のiPhone6として問題なく使用中

この文章から受ける印象として、Apple Storeの店員が新しいiPhoneをドコモ版として登録するような手続きがあったとは思えない。つまり、店員がiPhoneをドコモ版として登録してドコモでSIMロックが掛かる状態になっていたからとは考えにくい。

上の説に従えば、

  • 元はau版のiPhoneなので、Apple側でSIMフリー版にする作業は行われなかった
  • そのため新しいiPhoneは、最初に挿入されたSIMでロックされる状態にあった
  • ドコモのSIMを挿入したので、交換前はau版だったのにもかかわらずドコモでSIMロックされた

と考えられる。

上で述べた不思議な現象は修理交換品という特殊な製品で起きた現象なので、通常販売されている製品に一般化して考えるのは、やや早計な気もするが、この説を否定するような現象がないのも事実だ。

またこちらのページでは、iPhone 5sの話ではあるが、この説に近い考えを支持することが書かれている。

SIMフリーiPhone 5sをApple StoreのGenius Barで修理するとSIMロックがかかる事案が発生

また本人がAppleに問い合わせたところ、iPhoneは最初のアクティベーションに利用したSIMカードのキャリアにSIMロックがかかる仕様のため、SIMロックのかからないキャリアのSIMカードアクティベーションをする必要があるとの返事を受け取ったそうです。

Appleに問い合わせて得られた返答であるので、信ぴょう性は高いと思われます。

まとめ

Apple Storeでのピックアップ予約では、在庫の確認を行ってからSIMフリー版および契約版の選択をする。また、予約の段階では、キャリアの選択が不要である。

以上のことから、少なくともApple Storeの在庫では、キャリアごとに在庫は管理されていないと考えられる。在庫の種類は、契約版とSIMフリー版の2つ、あるいはそれらの区別すらないただひとつのいずれかだと思われる。在庫の確認を行ってからSIMフリー版および契約版の選択をするという状況から考えて、契約版とSIMフリー版の区別すら在庫の段階ではされていない可能性が高い。

このことから、Apple StoreのiPhoneは、基本的には「いずれロックされる」運命にあるものとして在庫が用意されていて、SIMフリー版を販売するときだけ、ロックされないように処理しているのではないか、という説を新たに考えた。この説では、Apple StoreのiPhoneは「ロックされる」ということまでは決まっているが、どのキャリアでロックされるかは指定されていない、と考える。この説について、修理交換品という特殊なケースではあるが、支持する現象も確認されている。

なお、仮にこの説が正しいとしても、このような運用を行っているのはApple Storeだけだと思われる。街の携帯ショップや家電量販店では各キャリアごとに在庫状況が異なっており、これはこれらのお店に入荷するiPhoneが予めどのキャリアでロックされるかまで指定された状態で出荷されていることを意味している、と考えられるからである。