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Kohaku Lab

ガジェットとカードが好きな人のブログです。

就活開始後ろ倒しについて思うこと

2月も半分を過ぎ、3月が近づいてきています。経団連の指針に従う企業については、3月からいよいよ2016年卒の新卒採用における広報活動が解禁されます。広報活動というのは、会社説明会とかセミナーとかそのたぐいを指すようです。2015年卒の人は、2013年12月から広報活動が解禁されていたので、3ヶ月後ろ倒しになったことになります。

経団連はやたら新卒採用を後ろ倒しにするのがお好きなようですが、この後ろ倒し、そもそもなんのためにやっているのでしょうか。そして本当に機能しているのでしょうか。

学業への影響を抑えるため?

経団連のサイトには、採用活動に関する指針のページが用意されています。

経団連:採用選考に関する指針 (2013-09-13)

このページによれば、「学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動の早期開始を自粛する。」とのことです。しかし、開始時期を後ろ倒しにしたとは言っても、結局在学期間の間で期間が移動しただけで、大学での学業のうちどこかを犠牲にしなければならないという状況には何ら変化がありません。私が所属する大学の場合、学部4年は卒業研究にあてますから、学部3年後期の授業を犠牲にする状態から、学部4年の卒業研究を犠牲にする状態に変わっただけです。本当に「学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保したい」のなら、学生が在学中に採用活動するのをやめるべきでしょう。外国ではそれが当たり前です。経団連の方々は、「グローバルスタンダード」なるものがお好きなようですが*1、なぜ採用活動だけはグローバルスタンダードに乗らないのか、まったくもって不思議です。

インターンシップと称する謎のイベント

経団連の指針に従う企業については、3月までは広報活動を行わないことになっているはずですが、実際にはインターンシップなる謎のイベントが雨後の筍のごとく開催されています。どう見ても実質的な宣伝活動にしか見えないのですが、何故か黙認されているようです。更に悪いことに、マイナビリクナビといったサービスが、まるでインターンシップに参加しないと就活で不利になるかのように新卒者を煽り立て、インターンシップに誘導しています。

各社がインターンシップと称する実質的な広報活動を実施しているため、もはや経団連の指針は形骸化しています。企業は優秀な学生を集めたくてインターンシップをやっているのでしょうが、そもそも優秀な学生というのは得てしてめちゃくちゃ忙しいもの*2で、1dayインターンシップはともかく、1週間や2週間のインターンシップに参加する暇なんてないんじゃないでしょうか。

すでに選考を始める企業も

そもそも、経団連の指針に従わない企業も少なくないのが現状です。経団連のように企業が集まって構成されている団体として新経済連盟という団体があります*3が、この団体は、指針に従うという声明を出していません。そのため、新経済連盟加盟の企業には、すでに選考を始めている企業が多数存在します。そもそもどちらの組織にも加盟していない中小企業や外資系の企業についても、日系の大企業に人材を取られまいと早期に選考を開始している企業は多数あります。

今回の選考後ろ倒しは、その指針に従う企業グループとそうでない企業グループに分かれてしまい、双方のグループの企業を受けたい人にとっては、かえって就活期間が伸びるという問題が生じています。経団連が余計なことをしたおかげで、従来より就活にコストを払わなければならない人も現れているのです。

まとめ

経団連は良かれと思ってこのような施策を行ったのでしょうが、現状裏目に出ているとしか思えません。学生が在学中の採用活動はとっととやめて、学生が卒業してから適宜採用するようにすれば、このような問題はひとまず解決するはずです。もちろん就職が決まるまで学生をどのように経済的に支えるのか、という問題は生まれますが、就職が決まらず自殺者を生み出しているような現状よりは健全な方向に向かうのではと思います。

*1:経団連のサイトを「グローバル」で検索したら約 3,730 件も出てきました

*2:研究とか(まともな)学生団体とか

*3:楽天サイバーエージェントなどIT系が多い