読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Kohaku Lab

ガジェットとカードが好きな人のブログです。

研究室配属は理系大学生活で大きな意味を持っている

僕は電気通信大学というところで大学院生というのをやっていて、とある研究室に所属して情報工学系の研究をやっています。研究室というところにいると毎年やってくるイベントが、研究室配属というイベントです。うちの学科では、毎年11月頃から3年生を対象に配属に向けた説明が行われた後、研究室公開や教員による面談、成績を始めとする指標による判定が行われ、概ね2月ぐらいまでには全員の配属先が決定される仕組みになっています。

少なくとも理系の大学において、研究室配属というイベントは大きな意味合いを持っていると、僕は考えています。このエントリでは、僕がそう考える理由を述べたいと思います。

配属前と配属後は別世界

研究室配属前と配属後では、大学という場所は全く違う世界になります。研究室配属前は、

  • 授業を受けることが日々の大学生活のメイン
  • レポートやテストによって評価される

という世界でしたが、研究室配属後は、

  • 授業を受けることは大学生活のメインではなくなる
  • 研究に対してどれだけ手を動かしたか、研究がどれだけ前に進んだかによって評価される

という世界になります。言い換えれば、研究室配属前は、自身の考えを述べさせるものなどを除けば、基本的に答えが存在する問題を解く能力が試される世界で、研究室配属後は、最良の答えにたどり着けるかが保証されない、場合によっては答えが存在しない問題に取り組む能力が試される世界です。

さらに言えば、小学校・中学校・高校という教育機関も、基本的には既知の知識を学ぶ能力を要求される場所だということを踏まえると、6+3+3+3=15年間当たり前にやって来たことから大きな方向転換を迫られるということになります。

このような大きな世界の変化を伴うのが、研究室配属というイベントです。よって、大学生活において研究室配属というイベントは、非常に大きな意味を持っていると言えます。

最低1年、修士に進めば3年を過ごす場所

電気通信大学を例に挙げますが、大学を卒業するには、最低1年間を研究室で過ごし、卒業研究を行わなければいけません。1年という時間は、それなりに長い時間です。修士に進むのであれば、プラス2年ですから、合計3年を研究室で過ごすことになります。

修士に進む場合、留年していなければ、大学にいる時間は合計6年。そのうち半分の3年を研究室で過ごすことになるわけです。大学生活の半分を占める場所を決めるイベントは、やはり重要だと思います。

学会という存在

分野によると思いますが、研究がそこそこうまく行くと、その成果を学会で発表することになります。学会ではその分野のプロフェッショナルの人達が集まって、研究成果を発表しあいます。もちろん自分が発表する場合には、自分が発表した内容について参加者から質問や意見を受けることになります。人生において、プロフェッショナルの人たちから自分の成果に対して意見をもらう機会などなかなかあるものではありません。

当然発表までの過程で、 * 聞く人にわかりやすく伝えるにはどうすればよいか * 質問にどのように答えるか ということを考えるわけで、総合的な思考力の訓練にもなります。

卒業研究は同時に一卒業試験にすぎない

ずいぶんと大層なことを上で書きましたが、別の面からみれば卒業研究は大学を卒業するための一種の試験でしかないとも言えます。特に就職する人からすれば、卒業研究はノルマみたいなもので、卒業までに取らなければならない「単位」の一つでしかないとも言えます。

多くの人は、研究を職業にするわけではないでしょうから、あまり自分を追い込みすぎるよりは、これまでしたことがない経験を一年間継続する機会、ぐらいに思って取り組むというのもまたひとつの手だと思います。