alstamber lab

ガジェットとキャッシュレス決済とホテル徘徊が好きな人のブログです。

AppleCare+ for iPhoneの内容がかなり良くなっている

街中を見ていると、割れたままのiPhoneを使っている人をちょくちょく見かけます。中には基板が丸見えになっている人もいて「それはいくら何でも危ないだろ……」と思ったりするわけですが。いろいろ理由はあると思いますが、iPhoneをはじめとするApple製品は、修理代金が割と高い傾向にあるのがその原因の一つに挙げられるでしょう。修理代金の負担を軽減してくれる補償サービスへの加入は、これに対する強力な対策になります。

iPhone向けの補償サービスとしては、Apple自身が提供しているAppleCare+ for iPhone各キャリアが提供している補償サービスがあります。この中でもAppleCare+ for iPhoneのサービスが改良されたようです。

従来のAppleCare+では、最新モデルの場合税込で12,744円かかっていました。それが今回、画面割れ修理に限って税込3,672円に改定されています。

iPhone - AppleCare+ - Apple(日本)

iPhoneに関するトラブルで最も多いのは画面割れだと思うので、これがこれだけ安価に直せるようになるのはかなり大きいと思います。なお、AppleCare+への加入には税込15,984円必要です。また、修理の適用が可能なのは、2年間で2回までとなっています。なお、一括での支払いは厳しいという人は、キャリア経由で24回分割での加入もできるようになっています。

iPhoneを予約した

昨日9月9日からiPhone 7/7Plusの予約が始まっています。私も仕事の合間を見計らってこっそりiPhoneを予約しました。

昨年はauとSoftbankからクーポンが送られてきたのですが、今年はSoftbankからのみのクーポンでした。auLTEフラットを外して基本料金しか払ってないので、しょうがないと思います。Softbankのクーポンは、昨年が10,000円引きだったのに対して、今年は15,000円引きとパワーアップしてました。優先特典も付いています。

状況として、Softbankの回線が前回の機種変更から2年経ち、月月割が切れるところなので、Softbankでの機種変更は確定です。15,000円引きしてくれるということで、負担も軽くなりますし。ただ、Softbankでの機種変更は月月割の延長が目的で、Softbank版のiPhoneを使いたいわけではないのも事実です。半年間SIMロック外せないですし、キャリアの補償サービスも怪しいので。なので、月月割の額と端末のリセールを考慮して、7の128GBのジェットブラックを購入することにしました。

普段使いにするiPhoneは、ドコモかSIMフリー版を買おうと思っていました。例年ドコモは、本来10万円を超えるような大容量モデルをギリギリ10万円未満に抑えて、割引額で負担額を調整するという、毎年買い換える派の人にとっては有り難い施策をやっていて、今年もそれが期待されたこと、またキャリアの補償サービスも3社の中では最も手厚いので、ドコモで買うことにしました。今6sPlusを使っていて、非常にこの大きさが気に入っているので、7Plusの128GBのブラックを購入することにしました。

予約が始まってみると、ドコモの7Plus 128GBは例年と違い10万円を超える価格設定となっていました……。これならSIMフリー版を買ったほうが良かったかもしれないですね。

iPhone 7/7Plusの機種代金は、SIMフリー版が最も安い

昨日各社のページを見ていて、面白いことに気づきました。9月16日に発売されるiPhone 7/7Plusの機種代金は、docomo/au/Softbank/SIMフリー版の中だとSIMフリー版が最も安いんです。僕の覚えている範囲では、このようなことは初めてだと思います。

実際の金額は以下のとおりです。

docomo au Softbank SIMフリー
7 32GB 82,296 79,200 88,080 78,624
7 128GB 93,960 90,720 99,840 90,504
7 256GB 105,624 102,600 111,840 102,384
7Plus 32GB 96,552 92,880 99,840 92,664
7Plus 128GB 108,216 104,760 114,000 104,544
7Plus 256GB 119,880 116,640 126,000 116,424

キャリア版の中ではauが最も安いのですが、それでもわずかにSIMフリー版より高いです。キャリア版のなかで最も高いのがSoftbank版で、SIMフリー版よりおおよそ9,000円近く高い計算になります。

ここ最近の円高傾向を受けてSIMフリー版が昨年に比べてかなり安い価格設定になっています。一方、キャリア版も全体的には価格が下がっている傾向にありますが、SIMフリー版ほどの思い切った引き下げとはならず、今回の結果となっています。

こうなると、SIMフリー版+MVNOの安いSIMという運用という選択をする人もかなり増えてきそうですね。

一例としてauiPhone 7 128GBに機種変更する場合と、mineoでiPhone 7 128GBのSIMフリー版を運用することを考えます。データ容量は5GBということにします。

auだと

内訳 金額
スーパーカケホ 1,700
LTE NET 300
データ定額5 5,000
機種代金 3,780
毎月割 -2,445
消費税 560
合計 8,895

mineoだと

内訳 金額
デュアルタイプ 5GB (Aタイプ) 2,190
機種代金 3,771
消費税 175
合計 6,233

注意したいのは、auの料金には5分以内の通話無料が含まれているということです。auを引き合いに出しましたが、他のキャリアでもおおよそ似たような結果になると思います。月々2,000円以上変わるとなると、背中を押される人も多いのではないでしょうか。

価格だけを見ると、大手キャリアの回線を維持し続けるのがバカバカしくも思えてきますが、大手キャリアのほうが通信品質が安定していることが多かったり、下取りをはじめとする各種キャンペーンが手厚いのも大手キャリアの特徴です。機械が苦手だという人からすれば、いざというときに駆け込める実店舗があちこちにあるのも大きいでしょう。

Twitterのお気に入りに着目した人間関係の可視化

背景

Twitter上のアクティビティを用いてユーザ同士の関係を分析しようとする試みが多く存在している。その多くは、ユーザ同士のフォロー関係に基づくもの*1*2*3であり、それ以外のアクティビティに着目したものは少ない。本記事では、その中でもTwitterの「お気に入り」機能に着目しユーザ同士の関係を分析することを試みる。

「お気に入り」機能とは

「お気に入り」機能は、ツイートを「お気に入り」と呼ばれる一覧に記録する機能である *4。本来は、ツイートを後から読み返すことを目的とした機能であるが、その手軽さからユーザによって様々な目的に使用されている。その目的の一例を以下に示す。

  • Todoなどをツイートし「お気に入り」に登録することでメモ代わりに使用する
  • 「お気に入り」に登録すると、そのツイートを作成したユーザに通知が行われることを利用して、「お気に入り」に登録することで「そのツイートを読んだ」ことを示す
  • 「お気に入り」に登録すると、相手の主張に同意していることを示す
  • 相手のツイート内容に関係なく「お気に入り」に登録することで、相手に対する好意を示す

仮説

まず、前節で述べた「お気に入り」機能の使用目的のうち、2つ目に着目する。この目的での「お気に入り」機能の使用は、「ツイートを読んだ」という事実を相手に知らせる動機がある程度には、相手とのやり取りが成立していると解釈できる。同様に、「お気に入り」機能の使用目的のうち、3つ目と4つ目にも着目する。これらの目的での「お気に入り」機能の使用は、ツイートそのものを「気に入っている」と言うよりは、そのツイートを作成したユーザを「気に入って」おり、親近感を感じていると解釈できる。

これらの解釈より、あるユーザが別のユーザと親密な関係を築いているとき、そのユーザのツイートに対して他のユーザのツイートに比べて頻繁に「お気に入り」機能を利用するのではないか、と予想できる。本記事では、あるユーザAがユーザBに対して頻繁に「お気に入り」機能を利用していると認められるような関係を「お気に入り関係」と呼ぶこととする。

実験手順

お気に入り関係は、アカウントをノードとする有向グラフとして表現できる。そのような有向グラフGを求める簡単なプログラムを実装した。このプログラムは、以下に示すアルゴリズムに沿って動作する。

  1. グラフGは初期値として一つだけノードを持っている
  2. 以下の操作をN回行う
    1. 直近の操作でGに追加されたノードuに対して以下の操作を行う
      1. uの直近200個の「お気に入り」を取得し、そのうちn回以上お気に入りに追加されているアカウントを求める
      2. 上で求めたアカウントをGにノードとして追加し、uと新たに追加されたノードを有向辺で繋ぐ

初期値として与えられるノードは、筆者のアカウントとした。

グラフ処理には、PythonのグラフライブラリであるNetworkXを用いた。またグラフの描画には、グラフ描画ライブラリのGraphvizとそのPythonラッパであるPyGraphvizを用いた。

結果

以下に示す結果では、パラメータnとして5を用いている。5という数値には明確な根拠があるわけではなく、今後検討の余地があるものである。

まず、パラメータNに1を用いた結果を以下に示す。なお、この図ではprotectedなアカウントについてプライバシー保護のため黒塗りにしている。 f:id:alstamber016:20151226221359p:plain 例えばこのグラフでは、alstamberというノードとAruKun0101というノードが有向辺で繋がっている。これは、「alstamberというアカウントがAruKun0101というアカウントとお気に入り関係にある」ことを表している。

続いて、パラメータNに6を用いた結果を示す。グラフが非常に煩雑になるため、枝数が1のノードについては描画しないこととした。また、この図では筆者のアカウント以外のアカウントについてアカウント名を伏せてある。なお、このNに与えた6という数値にも、nと同じく明確な根拠があるわけではない。 f:id:alstamber016:20151226223008p:plain

考察

パタメータNに6を用いた結果を利用し、Twitterアカウントのクラスタリングを試みた。生成されたグラフをおおまかに観察すると、いくつかの密な部分グラフがあることに気づく。この密な部分グラフを構成するノード同士は、緊密なお気に入り関係で結びついていると推定される。これを受けて、目視で*5緊密なお気に入り関係で結びついていると判断したアカウントの集団について、それぞれのプロフィールを抽出し、共通する特徴がないかを分析した。その結果、例えばグラフの中央やや左に見える集団は「電通大に14年度に入学している」、グラフの下やや左に見える集団は「電通大に15年度に入学している」、グラフ右側の横に細長く固まっている集団は「東京高専の関係者である」といった特徴を見いだせた。これらの特徴について、図示したものを以下に示す*6f:id:alstamber016:20151226183400p:plain このことから、お気に入り関係の緊密性と現実の人間関係の緊密性との間に関連性を推定できる。

まとめ

本記事では、Twitterの「お気に入り」機能に着目し、「お気に入り関係」という関係を定義した上で、それを有向グラフとして図示することを試みた。その結果、お気に入り関係の緊密性と現実の人間関係の緊密性との間に関連性を示唆する結果を得た。

*1:http://db-event.jpn.org/deim2011/proceedings/pdf/f5-1.pdf

*2:Kwak, H., Lee, C., Park, H., and Moon, S., “What is Twitter, a Social Network or a News Media?”, Proc. of the 19th International Conference on World Wide Web, pp. 591-600, 2010

*3:Cha, M., Haddadi, H., Benevenuto, F., and Gummadi, Krishna P., “Measuring User Influence in Twitter: The Million Follower Fallacy”, Proc. of the 4th International AAAI Conference on Weblogs and Social Media, pp. 10-17, 2010

*4:Twitterの仕様変更に伴い、「お気に入り」機能は「いいね」機能に変更されているが、ここでは「お気に入り」という従来の呼称を使用する

*5:本来はアルゴリズムを用いて探すべきである

*6:グラフの形状が先の図と異なるのは、アカウント名をノードに表示する設定としたところ、アカウント名の表示を避けるようにエッジの引き直しが行われたためである。グラフ自体の意味は変化していない

UEC周辺の飲食店の話

これは UEC Advent Calendar 2015 12日目の記事です。

この記事では、電通大周辺にある飲食店について書こうと思います。ここに書いた以外にもたくさんの飲食店がありますが、昼ごはんや晩ごはんの参考にどうぞ。

食神餃子王

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おそらく電通大の外にある飲食店の中では、大学に最も近い飲食店。中華料理に属する料理を幅広く取り扱っています。値段がリーズナブルであり、量も多めなので、男子学生の間では重宝しているようです。一方で、女子学生は男子学生と一緒にたまに来ているぐらいで、あんまり来ないようですね。接客態度が怪しいが、まあ中国式ということで。

たつみ

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あっさりめの魚介系つけ麺とラーメンを出すお店。味はそこそこ。辛いつけ麺・ラーメンというのがあって、鰹ラー油というなかなか珍しい味のラーメンが食べられます。

かれんど

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カレー屋……のはずですが、親子丼なども提供している風変わりなお店。店主の接客が独特。好き嫌いが分かれるかも。カレー自体も美味しいが、カレーの付け合せで出てくるサラダがなかなか美味しい。

ラージャ

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カレー一品+ナンorご飯おかわり自由というインド料理屋にありがちなスタイルでカレーが食べられるお店。500円で持ち帰り用のお弁当も出しています。ナンはそれなりに美味しいと思います。

らんちたいむ

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安い・早い・量が多いを地で行く弁当屋。店員の接客態度は怪しいですが、とにかく安くたくさん食べたいという男子学生に愛されています。しかしここでは本当に女子学生を見たことが無いですね……。

しらたか

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昔ながらの中華料理店。「しらたかラーメン」というラーメンがあって、これがなかなか独特。担々麺のような味なのですが、担々麺ではない、不思議な感覚が楽しめます。

そらまめ拉麺本舗

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油そばと太肉麺が名物料理なラーメン店。油そばという名前ですが、いわゆる世間一般で知られている油そばとはかなり違うテイストになっています。学生証提示で大盛りおよび特盛りが無料になるのがポイント。

ダンダダン酒場

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いわゆる居酒屋なのですが、ここの餃子はかなりうるさい人でも満足するだろうと言えるぐらい美味しいです。


もう少しおしゃれなお店も開拓したいと思っていましたが、もうすぐ卒業*1なので、その思いが叶うことはなさそうです。

明日はyadex205さんです。

*1:うまくいけば!

SpigenのNEO HYBRID EX ローズゴールドがいい感じ

iPhone 6s Plusを購入したので、iPhoneのケースも新調することに。保証をつけているので、何もつけずに使っても良いのですが、iPhone 6s Plusは薄くかつ大きいということで落とすリスクがより大きいと判断。グリップ感を高めるために、ケースを付けることにしました。

今回チョイスしたのは、Spigenが販売しているNEO HYBRID EX。NEO HYBYRID EXは、iPhone 5sを使っていた時にも使っていたもので、以前も使っていた安心感というのもあり、このケースを選びました。

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箱は以前に比べてかなりシンプルになったように思います。ケースにごつい箱というのもなにか違うなあと思っていたので、これでいいと思います。

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取り出してみるとこんな感じ。以前はバンパーのみだった気がしますが、いつの間にか透明なケースもつくようになったんですね。背面保護もされて良いです。

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バンパー部分と透明なケースの部分はこのように分かれるので、まず透明なケースを付けてから、バンパーを装着します。

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装着するとこういう具合になります。やはり一回りほど大きくなりますが、きちんと保護されていますね。

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裏返します。筐体の色とバンパーの色が思ったより合っていて違和感なく使えます。

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下部の保護状態を見てみます。端子部分やスピーカー部分だけをくりぬいて、露出部分を最小限に抑えています。イヤホン部分の開口部はやや広めに取ってあって、イヤホンの刺しにくさが軽減されているようです。

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ボタン部分はメタル様の加工がされています。グラつきもなく押しやすいです。ただ、若干バンパーの端面の処理が甘く、手で触れるとザラザラ感を少し感じます。

ソフトケースのおかげで、ホールド感はかなり向上。一回り大きくはなりましたが、持ちやすくなったと感じています。さらにこのケースは画面の端の部分が盛り上がっているので、画面を下に置いても、画面が接地しないようになっています。これは嬉しい。カメラ部分もきちんとケースに収まっているので、カメラのおかげでiPhoneを置いた時にグラグラするといったこともなくなりました。

総じて非常に良いケースで、少々お値段は高いですが、これだけのお金を出す価値があるケースだと思います。特にiPhoneのローズゴールドとこのケースのローズゴールドの組み合わせはおすすめですね。

【Spigen】 iPhone6s ケース / iPhone6 ケース, ネオ・ハイブリッド EX [ 二重構造 スリム フィット ] アイフォン6s / 6 用 (iPhone6s, ローズ・ゴールド【SGP11725】)

【Spigen】 iPhone6s Plus ケース / iPhone6 Plus ケース, ネオ・ハイブリッド EX [ 二重構造 スリム フィット ] アイフォン6s プラス / 6 プラス 用 (ゴールド・ローズ SGP11729)

「格安スマホ」ってそもそもなんなの?ありがちな誤解

最近「格安スマホ」というものが流行っているようです。ふつうにドコモ, au, SoftBankスマホを買うと高いけども、「格安スマホ」にすればずっと安くなるらしいです。しかし、この「格安スマホ」というものに関していろいろな記事などを読んでいると、ちょっと勘違いのようなものもよく見受けられます。今回は、それについて触れてみたいと思います。

「格安スマホ」に明確な基準はない

そもそも「格安スマホ」という単語は、昨年辺りから流行りだした単語なのですが、明確に「これが格安スマホです」、という基準はないようです。なので、誰かが格安スマホだと思っているものでも、他の人は格安スマホだと思っていないということもありえます。

そういう状況なので、「格安スマホ」について考えるときは、まず「格安スマホ」はなぜ普通にスマホを買うより格安なのか、というところから考える必要があると思います。

「格安スマホ」ってそもそも何?なんで安いの?

世間一般の「格安スマホ」に関する記事を読んでいると、「格安スマホ」と言うのは大体3つぐらいの意味で使われているようです。

  1. 安いSIMフリースマートフォン
  2. 安いMVNO回線
  3. 1.と2.の2つを組み合わせたもの

これら3つについて1つずつ見ていこうと思います。

安いSIMフリースマートフォン

従来スマートフォンを買うときは、ドコモ, au, SoftBankと回線の契約をした上で、ドコモ, au, SoftBank (以下3社と呼びます) からスマートフォンも買うのが普通でした。ところが最近家電量販店などに行くと、3社とは全く別にスマートフォンを販売しているコーナーがあります。これらのスマートフォンはSIMフリースマートフォンと呼ばれます。

SIMフリーとは何でしょうか?3社から購入したスマートフォンは、基本的にその購入した携帯電話会社の回線でしか使えないようになっています。これがSIMフリーではない状態です。SIMフリーだと、そういう制約が一切ないので、どの会社の回線でも利用可能です。SIMフリースマートフォンは、とりあえずスマホだけ買って、あとは自分の好きな携帯電話会社の回線で使うという事が可能なのです。

SIMフリースマートフォンには様々な種類があります。当然値段も様々です。3社で販売されているスマートフォンほど最新鋭ではないけども、そこそこ使えるというスマートフォンも多く、これらは当然やや安いです。これが、「安いSIMフリースマートフォン」の正体です。

「SIMフリースマートフォンはみんな安い」というのは間違いです。たとえばiPhoneにもSIMフリーで販売されている物がありますが、この値段は3社で購入した時の値段とさほど変わりません。

またSIMフリースマートフォンはどの会社の回線でも利用可能なので、希望であれば、今使っている3社の契約のまま、スマホだけSIMフリーのものに変えるということも可能です。

安いMVNO回線

家電量販店のSIMフリースマートフォンの売り場に行くと、よく「格安SIM」や「MVNO」なるものも見かけます。これは一体何でしょうか。

現在の日本の携帯電話事業には、これまでの3社の大手事業者以外に、MVNOと呼ばれる事業者が参入しています。3社は、アンテナから電話・インターネット接続までですべて自社でまかなっています。一方MVNOは、アンテナなどの設備は3社から借りていて、インターネットに接続する装置の部分だけを自社でまかなっている事業者です。例えば、ドコモのアンテナを借りているMVNOのことを「ドコモのMVNO」と呼んだりします。

MVNOは、アンテナなどの設備は3社のものを借りているので、電波自体はこれら3社と全く同じものが使えます。一方で、インターネット接続の部分は自社でまかなっているので、料金プランやサービスなどはオリジナルで作ることができます。MVNO各社は、インターネット接続の品質やサービスの質を少しだけ落とす代わりに、料金を安くしている事が多いです。これが、「格安SIM」だったり「MVNOは安い」と言われている理由です。

「MVNOはSIMフリースマートフォンでないと使えない」というのは間違いです。MVNOは、電波自体は3社と同じなので、ドコモのMVNOであればドコモで買ったスマートフォンがそのまま利用可能です。

「MVNOは電波が弱い」というのも間違いです。何度も言いますが、MVNOが使っている電波は3社と同じなのでつながりやすさは同じです。ただし、インターネット接続の品質を値段に応じて調整している事業者が多く、インターネット接続の品質は3社に対して劣ることもあります。

2つを組み合わせたもの

安いスマホと安い回線を組み合わせれば、当然コスト削減効果はもっと大きくなります。

「端末」と「回線」を分けて考えよう

日本では長いこと「端末代」と「通信費」を同じ会社に払うのが当たり前となっているので、「端末」と「回線」を分けて考えるという考えが根付いていません。こういった考えのまま「格安スマホ」というものを見ていくと、「SIMフリースマホじゃないと格安SIMは使えない」とか「SIMフリースマホにすれば必ず安くなる」といった勘違いをしがちです。

以前どこかのブログで読んだ事例で、悲惨なものがありました。そのブログの著者は、「大手携帯電話会社は高い!」と常日頃感じておられたようで、iPhone 6発売を機に、端末をSIMフリーiPhone 6に変更しました。しかし、回線はこれまで使っていたSoftBankの回線をそのまま使っているのです。この組み合わせは、多くの人々にとって無意味な組み合わせです。なぜなら、

  • SIMフリーiPhoneは別に大手携帯電話会社から販売されているiPhoneと比較しても安くない
  • SoftBankの回線もMVNOに比べれば安くない

からです。しかもこの人は、SoftBankの回線しか持っていないようでした。SoftBankで使うと決めているのであれば、素直にSoftBankiPhoneを買ったほうがお得です。おそらくこの人は「SIMフリーにすれば安くなる」と思い込んでしまったのでしょう。

本当に携帯電話に対する支出を減らしたいのであれば、「端末」と「回線」を分けて考え、「端末をSIMフリースマートフォンにして回線をMVNOにする」選択肢だけではなく、「回線をそのままにして端末だけ安いものに買い換える」とか「端末はそのままに回線だけMVNOに乗り換える」とかの選択肢も検討する必要があります。これは非常に面倒くさいことのように思えますが、人それぞれ生活スタイルによってお得かつ満足できる端末と回線の組み合わせは異なるので、ある意味で仕方ないことだと思います。

また、単純に「違う大手携帯電話会社に乗り換える」という選択肢も忘れがちですが、要検討です。大手携帯電話会社は、特にiPhoneを購入する乗り換え客に対して手厚い優遇策を打っています。これらをうまく利用すると、思ったより小さい負担で、最新鋭iPhone+大手携帯電話会社の回線を使えることすらあります。